敷金返金がないだけでなく、修繕費として請求書が届くトラブルが多発。
「原状回復」に詳しくなろう。
借りていたアパートやマンションを出るとき、家賃の滞納や借主の不注意による損傷や破損がないのに、部屋が汚された、傷つけられたなどと言われ、敷金を返金されないどころか、敷金不足で追加請求されることがあります。
敷金返金がないだけでなく、修繕費として請求書が届くトラブルが多発。
「原状回復」に詳しくなろう。
借りていたアパートやマンションを出るとき、家賃の滞納や借主の不注意による損傷や破損がないのに、部屋が汚された、傷つけられたなどと言われ、敷金を返金されないどころか、敷金不足で追加請求されることがあります。
●原状回復の考えかた
退去する際の原状回復とは、借りた当時の新品の状態に戻すという意味ではありません。通常の使用によるキズや汚れ(例:畳の変色や床・カーペットに残った家具の跡)などの修繕費は家賃に含まれているので、修理する義務は基本的になく、不注意やわざとつけたキズや汚れについてのみ元通りにする必要がある(例:不注意で雨が吹き込んだためのフローリングの色落ち、下地ボードの張替えが必要なくぎ穴・ねじ穴)というものです。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」により具体的な解説があります。
入居するときに交わす契約書を隅々まで読みましょう。特に退去するときの費用負担などを定めた特約事項には注意を払いましょう。
住む前からあったキズや汚れは、写真を撮って記録に残しておくと、トラブルを防げます。
家主や管理会社立会いのもと、部屋のキズや汚れの状態を確認しましょう。
敷金の精算に納得できない場合は、修理明細を請求して、話し合いを行いましょう。解決できない場合は、「少額訴訟制度」※も検討しましょう。
※少額訴訟制度
請求金額が60万円以下の場合に利用できる裁判です。簡易裁判所で行われ、原則1回の審理で判決が言い渡されます。手続きなどは簡易裁判所で確認してください。