大学生の息子がバイクの部品をインターネットで注文したがサイズが合わなかった。自己都合の返品は不可とあるがクーリング・オフはできないのか。(相談者 50歳代 女性・契約当事者 20歳代 男性)
インターネットを含む通信販売においては,クーリング・オフはできません。広告に消費者都合での返品の可否やその条件(返品特約)についての表示があった場合には,その特約に従うことになります。
通信販売を利用する際には,購入する前に返品の可否や返品・交換に関する条件などをよく確認してください。
店舗に足を運ぶことなくいつでも気軽にインターネットやカタログから注文できる通信販売は,便利な反面,「イメージと違う」「サイズが合わない」などというトラブルも多く見受けられます。
次の点に注意して,賢く利用しましょう。
1 通信販売には「特定商取引に関する法律」が適用されますが,クーリング・オフの規定はなく,販売店が返品の可否や条件(返品特約)について広告に記載している場合は,原則その特約に従うことになります。
2 申込み画面に「返品不可」などの返品特約を表示していない場合は,商品を受け取って8日間以内であれば送料を消費者が負担して返品をすることが可能です。
3 商品を購入する際は,あらかじめ返品・交換の可否や条件などをよく確認しましょう。また,返品可能な場合であっても,申し出の期限が定められていて,期限を過ぎたら返品できない場合がありますので,商品が届いたらすぐに,「違う商品が届いていないか」「サイズや色が違っていないか」「商品が壊れていないか」「数量が異なっていないか」などを確認しましょう。
4 広告や販売店からのメール,注文確認画面は取引が終了するまで保存しておきましょう。
不安に思ったり,トラブルに遭われたときには,消費者ホットライン(電話番号:188)または県やお住いの地域の消費生活相談窓口に相談してください。
クーリング・オフ(cooling off)とは,契約の申込みや締結後,消費者が契約について頭を冷やして考え直すことができる時間を置き,一定期間内であれば,消費者から無条件で契約を解除できる制度です。
訪問販売や電話勧誘販売など,不意打ち的な勧誘による契約に適用され,クーリング・オフできる期間は取引の形態によって異なります。
クーリング・オフ(独立行政法人国民生活センターホームページ)
特定商取引法ガイド(消費者庁ホームページ)